2023.11.10
説明:私が個人的に考える理由は3つあると考えています。
目次
PELDで利用する内視鏡や手術機器は他の手術(例えばお腹の手術や、心臓手術など)で利用できないので流行らない。一方、従来のパックリ切開の脊椎手術の場合は、手術機材を他の手術(腹部や心臓や脳など)で利用可能で、広く利用でき汎用性があります。
ようは、PELD手術は儲からない手術なんです。病院の持ち出し機材・費用がとっても多いんです。パックリ切開手術と内視鏡PELD手術は保険診療では手術代金ほぼ同じです。病院の持ち出し費用の少ないパックリ切開手術の方が利益率はめっちゃ良いです。
なので、他の病院はPELDをやりたがらないです。PELD手術は手術するほど赤字になることがあるので、1,2週間ほど入院してもらって入院料で利益をださないとあかんのです。
私が勤務医時代、ある先生から「竹内くんね、PELD手術ってものすごくお金がかかるのよ。持ち出しが多い手術なのよ。しかもPELD機材は非常に高価だから慎重に扱ってよ。頼むよ!PELDは手術機材などで持ち出し出費が多すぎるから、保険適用で少ない手術料金やっているとすぐに足がでる、自分の首を絞めるようなもんなんだから!!!」と言われてました。
当時は「ふーーん。知らんし。」と思ってましたが、
開業して、経営側にまわると「なるほどなー」と感じます。
でもまあ、患者さんからしたら、それこそ「そんなこと、知らんし!じゃあ、やらなければエエやン!」 ですし、わたしも、「これはめちゃくちゃ良い手術だ」と思ってやっているので、そこはしゃーないですね。
ところで、みなさん、どっちの医師に診てもらいたいですか?
A. ニューヨークの大病院に10年間勤務していた英語ペラペラで気さくな日本人医師、
B. 北京の大病院に10年間勤務していた中国語ペラペラで気さくな日本人医師、
どうですか?
そう、それです!
ほぼ全員の患者さんがAの医師を選ぶと思います。(日本人はアメリカ大好でUSAに憧れているかたが多いです。ハワイに行ってみたいですよね?私も行ってみたい♡)
医師側も同じです。医者はアメリカの学会に積極的に参加し、アメリカの治療・アメリカの診断方法・アメリカの手術技術を学び、それを主軸に治療を行います。
アメリカの脊椎手術は背中を大きくバサーっと切開して、ボルト・ネジ(鉄板)をグリグリ入れて背骨をまっすぐにする固定手術が主流です。
小さい傷でチマチマした内視鏡手術なんて全くしてません。なので、アメリカがやってないような内視鏡PELD手術は日本では流行りません。
PELD手術って初期の段階ではとってもとっつきにくい手術手技なんです。チマチマしていてほんとやりにくい手術手技なんです。
やればやるほど、病院は手術材料・手術機材の持ち出し費用が多くなって赤字になり、経営陣からグチグチいわれる。手術手技はチマチマしていてとっつきにくい・・・。
「PELDなんてやってられっかよ!」となっちゃうんです。
PELDはパックリ切開手術に比べてドーンと利益がでる手術では無いですが、うすーい利益を蓄積して曇ってきた内視鏡の修理代にあてたり、新らしく内視鏡を購入する代金にあて、壊れた鉗子を修理代金にしたりって言うの繰り返しています。
決して、「自費手術・保険外手術・自由診療にしていきます!」とか、「自費手術をお勧めます!」とか、「術後は個室使用料金を頂きます」ではないですので、誤解しないでくださいね。
当院は今後も全例保険適用PELDかつ、術後個室料金も無料です。
人生100年時代、みなさんの大切なお金は老後の資金として蓄えてください。
銀行さんに「中スパさん、、、この経営状況・・・ほんまにやばいですよ」って言われるまではやり続けていきましょう。
それまでは、私の残り14%の体感人生、ギリギリまでPELD治療していきます!
※新クリニックのため、住所やクリニック名ではカーナビには出てきません。「日進市民会館」に設定して向かってください。日進市民会館の隣です。
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